インプラント治療の流れ

インプラント治療
とは?

インプラント治療とは、歯を失った部分のあごの骨に人工の歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。
入れ歯やブリッジのように周囲の歯に負担をかけることがなく、自分の歯のようにしっかり噛めるのが特徴です。

インプラントはしっかりと骨と結合するため、安定感があり、見た目も自然
正しくメンテナンスを行えば、長期間快適に使い続けることが可能です。

ストローマン
インプラントの特徴

引用元:Straumann®

◆世界中で使用されている安心のブランド

ストローマンは、スイスに本社を置く世界的なインプラントメーカーで、現在100カ国以上で使用されています。
多くの歯科医院や大学病院でも導入されており、豊富な臨床実績と高い成功率を誇ります。
長年の研究と技術革新により、骨との結合力が高く、治療後も安定した状態が続くと評価されています。

◆メンテナンス体制が整っている

インプラントは「埋めて終わり」ではありません。
長期的に快適に使っていただくには、メンテナンスが欠かせません。
ストローマン社は、部品供給やメンテナンス機器も充実しており、将来的なフォロー体制も万全です。

◆骨との結合が早く、治療期間が短縮できる可能性も

ストローマン・インプラントは、独自の表面加工技術「SLA®」「SLActive®」によって、骨との親和性を高め、従来よりも短期間でインプラントが骨としっかりと結合しやすい特徴があります。

◆安心・安全な治療を提供するために

インプラントは、見た目や噛み心地を回復するだけでなく、しっかりと長持ちする治療であることが重要です。
当院では、患者様一人ひとりの骨の状態やお口全体のバランスを丁寧に確認し、最適な治療計画をご提案します。

インプラント治療の
流れ

01 検査・診断 

インプラント治療を行うために検査をします。
インプラント治療が成功するには、

 

①手術などの外科的な要素
②噛み合わせの要素
③歯周病のコントロール
④インプラントそのものの要素

 

この4つについて検討して治療計画を立てないと成功しません。

インプラントの計画のためにCT撮影・口腔内のスキャンを行います。
歯周病の状態を確認するため、歯周病検査を行います。
噛み合わせのチェックを行います。

02 コンサルテーション

検査結果を踏まえて、治療計画を立案します。
その過程で、口腔内のスキャンと3次元的なCTレントゲンを重ね合わせを行い、噛み合わせとして適正な位置に、外科手技としてもリスクの少ない方法でインプラント治療が計画できるか一緒に確認いたします。

インプラント治療を始める前に必要な虫歯治療・歯周病治療に関しても説明いたします。
また、噛み合わせの問題がある場合は、噛み合わせの問題を解決するためにインプラントと矯正治療を同時に行う提案をさせていただくこともあります。

03 前処置

インプラント治療は、歯周病治療の流れでは確定的治療と言われています。
確定的治療を行う前に、歯周病治療・虫歯治療などの基本的な治療を行う必要があります。
また、骨が少ない場合は、このタイミングでサイナスリフト・GBR骨造成をこのタイミングで行うこともあります。

04 1次オペ

骨にドリルで穴をあけてインプラント(ネジ)を埋め込み、術後は傷口をしっかり縫合します。
同時に骨造成を行うこともあります。
当院では確実で失敗の少ない治療を行うため、1次オペと2次オペの2回手術を基本にしていますが、状況により1回でのオペを推奨する場合もあります。
また、外科治療時には鎮静麻酔を用い、体への負担を軽減しています。

 

05 治癒待ち

次回の2次オペまでの期間、傷口・骨の治癒を待ちます。

オペ後、2・3日で消毒
1~2週間後に抜糸
問題なければ、1ヶ月後クリーニングチェックと様子を見ます。

 

◆期間の目安
1次オペで骨造成を行った場合は6ヶ月。
そうでなければ3ヶ月。
インプラントと骨が生着するのを待ちます。

06 2次オペ

この段階ではインプラントは、歯茎の中に埋まっている状態です。
2次オペでは、歯茎を開けてインプラントと骨が生着しているのを確認した上で仮の土台を立てて行きます。

歯周病対策として、この時に角化歯肉(頬に引っ張られないような堅牢な歯茎)を形成する処置も同時に行います。

07 土台の型取りと完成

最短で2週間ほどで、歯茎の状態が改善されるので型取り・最終的な土台を作っていきます。

前歯などの見た目に関わる場所や歯茎の状態が悪い場合には一度仮歯を入れて歯茎の治癒経過を3ヶ月程度観察することもあります。
また、インプラントを矯正治療の固定源とする場合はここから本格的に矯正治療が始まります。

08 被せ物完成

最終的な被せ物が完成してインプラント治療が終了となります。

09 メンテナンス

ここからは、メンテナンスに移行します。
インプラントは天然歯と違い繊維的な結合ができないので、歯周病のリスクが高いです。

また当院の、インプラント保険はメンテナンスが履行されていないと補償の対象外となります。
せっかく、費用と時間をかけてインプラント治療をおこなったのでなるべく長持ちさせるようにメンテナンスを行いましょう。

著者画像

著者:西垣 友裕

◆所属学会:日本歯周病学会
◆参加勉強会:
アストラテックインプラント研修会
ノーベルバイオケアインプラント研修会
ストローマンインプラント研修会
東京SJCD (日本臨床歯科学会)ベーシックコース
The Japan Institute for Advanced Dental Studies ペリオコース
The Japan Institute for Advanced Dental Studies ペリオアドバンスコース
エムドゲイン歯周組織再生療法コース
Ivoclar Vivadent I P S Empress コンポジットレジン審美修復コース
IPRT 歯周再生療法マスターコース
その他多数の勉強会・ウェビナーに参加

◆海外の勉強会
EUROPEAN ASSOCIATION OF OSEEOINTEGRATION (ヨーロッパインプラント学会) Paris
ITI (インプラント学会) World Symposium   Switzerland Basel
AAP(アメリカ歯周病学会) San Diego