
顎が痛い
顎の痛みについて

「口を開けると痛い」「顎がカクカク鳴る」「あごの付け根が重だるい」など、顎の不調は日常生活にも大きな影響を与えます。
このような症状は、顎関節症をはじめとしたさまざまな原因が関係している可能性があります。
顎の痛みでお悩みの方は、そのまま放置せず、できるだけ早めに歯科医院へご相談ください。
早期の対応が、症状の悪化や慢性化を防ぐカギになります。
顎関節症の主な原因とは?
- 噛みしめ・歯ぎしり
- 顎の使い過ぎ
- ガムを長時間噛む・硬いものを頻繁に食べる・大きく口を開ける習慣
- 噛み合わせの不調(不正咬合)
- ストレス・精神的要因
- 姿勢の悪さ・生活習慣
- 頬杖をつく・猫背・長時間のスマホ操作
顎の痛みは、日常生活の質を下げるだけでなく、放置することで悪化するリスクもあります。
「これくらい大丈夫」と我慢せず、気になる症状があれば早めにご相談ください。
当院の顎の痛みの
治療について
まずは認知行動!
顎関節症には、なってしまう何かしら原因があります。
夜間に歯軋りをしている。日中食いしばってる。歯並びが悪い。などなど・・・
その原因を理解して、その対策を行うことから始めましょう。
特に食いしばり・噛み締めがある場合は、日中に意識して歯が当たらない様にすることで症状が劇的に改善することもあります。
顎の痛み・偏頭痛が強い場合の対応
顎関節症による痛みや偏頭痛は、生活に大きな支障をきたすことがあります。
症状が強い場合は、次のような治療やセルフケアを組み合わせて、痛みをコントロールしていきます。
◆ 顎のストレッチ・マッサージ
まずは筋肉の緊張を和らげるセルフケアが大切です。
簡単にできる顎のストレッチや、ほほ・こめかみ周辺のマッサージを行うことで、血流を良くし、痛みを軽減できます。

◆ ナイトガード(マウスピース)と噛み合わせの調整
夜間の歯ぎしりや食いしばりを防ぐためにナイトガードを装着します。
また、噛み合わせに問題がある場合は、必要に応じて歯の高さを微調整し、顎関節への負担を軽減します。
(※慎重な診断と十分な説明が必要です。)
◆ ボトックス治療
筋肉の過剰な緊張を和らげる治療法として、ボツリヌストキシン(ボトックス)の注射も選択肢の一つです。
特に、強い噛みしめによる痛みや偏頭痛が続く場合に有効で、噛む力を適度に弱め、筋肉のリラックスを促します。

◆痛み止めの服用
症状が強い場合は、消炎鎮痛剤の服用も併用し、炎症や筋肉痛を一時的に緩和します。
ただし、薬で痛みを抑えるだけでなく、根本的な原因への対処を並行して行うことが重要です。
顎関節症に対する
セルフケア・予防
顎関節症は関節の運動不良や運動過多による病気です。
そのような、関節に負担をかけるような日常的な習慣に気づくことが重要です。
顎関節症を悪化させないために見直すべき5つの生活習慣
① TCH(上下の歯の接触)を意識してやめる
「歯は離れていて当たり前」を意識し、リラックスを心がけましょう。
② ガム・硬いものを噛む習慣を控える
ガム・グミ・スルメ・硬いおせんべいなどを頻繁に噛むと、顎の筋肉が疲労し炎症や痛みの原因に。
③ 食いしばり対策にマウスピースを使用する
夜間の歯ぎしり・食いしばりがある方は、専用のマウスピース(ナイトガード)を使用しましょう。
柔らかいマウスピースは噛み癖を助長し、症状が悪化することがあるので注意しましょう。
④ 顎を圧迫する姿勢を避ける
「頬杖をつく」「うつ伏せで寝て顎に枕を当てる」「片側だけで噛む癖がある」これらは顎関節に余計な力がかかり、痛みやゆがみの原因になります。
⑤ 歯並びが気になる場合は矯正治療も検討
歯列や咬合の問題がある場合は、早めの矯正相談が予防にもつながります。
※注意点
ここで、注意してもらいたいのが、ご自身で大丈夫と判断して放置しないことが重要です。
負荷がかかり、それをしっかりと診断をせず放置していると顎の関節の軟骨・骨の変形が起こります。
チェック項目に頼りすぎず、しっかりと診断を行うために歯科医院を受診するようにしましょう。
治療の流れ
まずは、痛みに対する治療を行います。
痛み止めの服用・ボツリヌストキシン治療(自費)・マッサージなどを行うことで痛みの軽減をはかります。
また、口が全く開かないなどの緊急を要する場合は、近隣の総合病院をご紹介します。
基本的に、顎のトラブルは習慣的に行っている癖、
例えば、歯を食いしばっている・夜間の歯軋り・頬杖などを原因とすることが多いです。
問診にてチェックを行いその問題点を認知、削減する行動を行うようにします。
認知行動をするための補助的な器具として。
または、睡眠時の食いしばり・歯軋りなどの認知行動では対応できない時にマウスピースを使用するために製作を行います。
実際に、噛み合わせ・歯並びに問題があり、それが顎関節に影響が及んでいる場合、治療計画を作成し噛み合わせ・歯並びの改善を行うこともあります。
よくあるご質問
- 顎が外れて戻りません。どうすれば良いですか?速やかに近隣の歯科医院を受診してください。
長時間放置している筋肉が固まりと戻りづらくなります。 - 口を開けると、顎の関節からポキポキ・ミシミシ音が鳴ります。関節の軟骨が圧迫されている可能性があります。
緊急性はないですが、早めに歯科医院で相談しましょう。 - 朝起きると偏頭痛があり、顎が疲れてる感じがして上手く噛めないです。夜間に食いしばり・歯軋りをしている可能性があります。歯科医院を受診してマウスピースを作製し就寝時につけるよう努力しましょう。
- 顎の関節が固まっている。 口が開きづらく、食事をしたり会話するのがしんどいです。ご自身で、無理に開けようとせず、なるべく早く歯科医院を受診するようにしましょう。
- 「顎の関節が痛い」「口を開けることができない」のですが、受診したほうがよいですか?速やかに近隣の歯科医院を受診してください。長時間放置していると顎の関節に良くない可能性もあります。

著者:西垣 友裕
◆所属学会:日本歯周病学会
◆参加勉強会:
アストラテックインプラント研修会
ノーベルバイオケアインプラント研修会
ストローマンインプラント研修会
東京SJCD (日本臨床歯科学会)ベーシックコース
The Japan Institute for Advanced Dental Studies ペリオコース
The Japan Institute for Advanced Dental Studies ペリオアドバンスコース
エムドゲイン歯周組織再生療法コース
Ivoclar Vivadent I P S Empress コンポジットレジン審美修復コース
IPRT 歯周再生療法マスターコース
その他多数の勉強会・ウェビナーに参加
◆海外の勉強会
EUROPEAN ASSOCIATION OF OSEEOINTEGRATION (ヨーロッパインプラント学会) Paris
ITI (インプラント学会) World Symposium Switzerland Basel
AAP(アメリカ歯周病学会) San Diego
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